一生モノの自制心を育むために

こんにちは。
OYAKO CAFE MINIの保育士あり先生です。
保育士として日々子どもたちと関わりながら、子育て中の母でもあります。


最近、「非認知能力」という言葉を耳にする機会が増えました。
やり抜く力、我慢する力、自分の気持ちをコントロールする力などなど。
「学力」以外の生きる力全般について使われる言葉です。

今回はその中でも他社とのコミュニケーションなどに関わってくる
「自制心」→「待つこと」について
最近感じていることを書いてみようと思います。


■「待つこと」の意味が変わってきている

園生活の中では、

・順番を待つ
・準備が整うのを待つ
・お友だちが終わるのを待つ

といった「待つ時間」が必ずあります。

本来この時間は、

・気持ちを整える
・周りを見る
・自分なりに時間を過ごす

そんな力が育つ大切な時間です。

しかし最近は、

「待つ=何かで埋める時間」
「待つ=スマホを見る時間」

という形に変わりつつあるように感じます。


■日常で目撃した場面

先日、プライベートで訪れたゲームコーナーでの出来事です。

コインゲームで遊んでいる5.6歳のお子さんがいました。
コインを入れて、ベットをして、ゲームが始まるまでのほんの数秒。

そのわずかな待ち時間の中で、別の台へ移動して遊び始める。
ゲームがスタートすると戻って来て遊ぶ。

「楽しいことの最中でも、この数秒は待てないのか」と驚きました。

さらに別の子は、
ゲームの合間の待ち時間にスマホで、別のゲームをしていました。


■「待つ=快楽」が当たり前になると

こうした場面から感じるのは、

「待つ時間」は、
別の楽しみで埋める
という前提ができつつあることです。

・待つときは動画を見る
・待つときはゲームをする

この経験が積み重なることで、

「待つ=スマホ(快楽がセット)」
という感覚が当たり前になっていきます。


■保育の現場で起きていること

保育の現場では、特別に「待つ練習」をしているわけではありません。

ただ、集団で生活している以上、

・順番がくるまで待つ
・全体が揃うまで待つ
・活動の切り替えで待つ

といった場面が、日常の中で必ず発生します。

そして園にはスマホがありません。

だからこそ子どもたちは、

その時間を、自分でどう過ごすかを考える必要があります

最初は、

・「まだ?」と不安になる
・じっとしていられない
・気持ちが揺れる

そんな姿も見られます。

でも経験を重ねる中で、

・周りを見て過ごす
・自分なりに待つ
・気持ちを切り替える

といった力が、少しずつ育っていきます。


■「間」の中で育つ力

待っている時間は、何もしていないように見えて、

実は

・自分の気持ちと向き合う
・自分なりに折り合いをつける
・空想に思いを巡らせる

といった、とても大切な働きが起きています。

これが、

「自分で自分の機嫌を取る力」=自制心の土台

になっていきます。


■ご家庭でつながると、さらに伸びる

園で子どもたちは、日々こうした「待つ経験」を積み重ねています。

だからこそ、

ご家庭でも同じような時間が少しでもあると、
その力はよりしっかりと定着していきます

例えば、

・すぐにスマホで埋めない時間をつくる
・待っている間に会話をする
・「少し待ってみようか」と寄り添う

ほんの少しの関わりで十分です。

園での経験と家庭での関わりがつながったとき、
子どもの中での学びはより深くなっていきます。


■まとめ

スマホはとても便利で、子育てを助けてくれる存在です。

ただ、

「待つ=スマホ」という当たり前が続くと、
本来育つはずの力が使われないままになってしまう

という側面もあります。


園ではすでに、子どもたちは
「待つこと」と向き合う時間をたくさん経験しています。

その大切な時間を、
ご家庭でも少しだけつなげてあげること。


それが、子どもにとって

「待てる力」
「自分をコントロールする力」

といった、一生ものの土台になっていくのだと思います。

あり先生