育児都市伝説シリーズ②「ハイハイが長いほうが、歩き出したときに転びにくい?」

1. よく言われる都市伝説(実際のセリフ例)

  • 「ちゃんとハイハイさせないと足腰が弱くなるよ」
  • 「ハイハイが長い子は転びにくいらしいよ」
  • 「背筋が強くなるらしい」
  • 「歩くのが早いとバランスが悪くなるって聞いた」
  • 「つかまり立ちばかりさせちゃダメ」

発達の話になると、なぜか“正解ルート”があるように語られがちです。

ハイハイは長いほうがいい。
早く歩くのはよくない。

本当でしょうか?

2. ファクトに基づく結論

結論:ハイハイは大切な運動。でも「長いほど運動神経が良くなる」という明確な科学的根拠はありません。

乳児の発達は個人差が大きく、
世界保健機関(World Health Organization)の発達指標でも、
「ハイハイを一定期間しなければならない」とは示されていません。

確かにハイハイは、

  • 体幹を使う
  • 左右交互運動をする
  • 全身を協調させる

という意味で発達的に価値のある動きです。

でも、

✔ ハイハイがあることは自然な発達
✖ 長いほど将来の運動能力が上がる、とは言えない

というのが現在の考え方です。


3. 都市伝説の背景と、現代の考え方との比較

ハイハイは全身運動。
だから「重要」と言われるのは自然なことです。

実際に、

  • 体幹の安定
  • バランスの基礎
  • 空間認知の土台

につながる可能性はあります。

ただし、発達は一本道ではありません。

ハイハイが短くても、
歩いてからたくさん転び、たくさん動けば十分育ちます。

「どの順番で」「どのくらい長く」よりも
その子がどれだけ自由に体を使えたかの方が大切です。


4. わが家の実体験

ここで、わが家の話です。

長男は
8ヶ月でつかまり立ち。

「これは早いかも?」と思っていたら…

そこから1歳3ヶ月まで、がっつりハイハイ。

しかも室内だけでなく、
コンクリートでも爆走ハイハイ。

期間としては長い方だったと思います。

では、運動神経が抜群かというと…

普通です(笑)

特別すごいわけでもなく、
特別苦手なわけでもない。

本当に“普通”。

一方、長女は
10ヶ月半くらいで歩き始めました。

「早いと転びやすいって聞くけど…」
と少し思いましたが、

特別よく転ぶわけでもなく、
こちらもやっぱり普通。

結論。

そんなに関係ないです(笑)


5. 保育士として見てきた子どもたち

現場でも感じるのは、

  • ハイハイが短くても体幹がしっかりしている子
  • 長くハイハイしても慎重であまり動かない子
  • 歩くのが早くてもバランスが良い子
  • ゆっくりでも後からぐんと伸びる子

本当にさまざまです。

「このルートを通ったから将来こうなる」

そんな単純なものではありません。


6. 角の立たない返答フレーズ

もし周囲に言われたら、

  • 「最近は個人差が大きいって言われてるみたいです」
  • 「歩き出してからの経験も大事みたいですね」
  • 「この子のペースで見守ってみます」

強く否定しなくても大丈夫。

“情報を少し足す”だけで十分です。


7. 今日からできる関わり方ヒント

大事なのは「ハイハイの長さ」ではなく、

① 自由に動ける環境

床で過ごす時間。
広さ。
動いていい空間。


② 裸足の経験

足裏の感覚はバランスの土台。


③ 早く歩かせようとしない

手を引いて練習するより、
自分で立ち、自分で転び、自分で修正する経験が大切。


まとめ

ハイハイは大切。
でも、

長さが未来を決めるわけではない。

発達は“積み重ね”であって、“順番テスト”ではありません。

我が家の2人を見ても、
保育現場で見てきた子どもたちを見ても、

結局は

その子のペース × 経験量。

焦らなくて大丈夫です。

あり先生