
わんわん。
でんしゃ。
ぶーぶー。
あか。
目に見えるものの名前は、どんどん出てくる。
だから大人は思います。
「うん、ちゃんとしゃべれてるね」と。
でも実は――
名詞が言えても、気持ちを言葉にするには時間がかかります。
そしてその“言えない気持ち”が、
イライラやもやもや、癇癪につながっていることも少なくありません。
名詞は言える。でも、気持ちは?
子どもは毎日チャレンジしています。
積み木をやってみる。
4段まではいけた。
でも5段がどうしてもできない。
ここで、
「ママ、てつだって」
この一言が出れば、とてもスムーズです。
でも、この言葉を知らなかったらどうなるでしょう?
・途中で大人が手を出してしまい「ちがう!」と怒る
・本当は手伝ってほしいのに伝えられない
・できない悔しさが爆発して癇癪になる
本人の中では
「くやしい」「できない」「たすけてほしい」
がぐるぐるしているのに、出口がない。
だから爆発してしまうんです。
感情表現の第一歩に「てつだって」
感情の言葉は難しい。
でも、その第一段階としてとても使いやすいのが
**「てつだって」**です。
これは
✔ 困っている
✔ できない
✔ 助けてほしい
✔ もう少しでできそう
いろんな気持ちをまとめて表せる便利な言葉。
そして、自分から発信できる言葉です。
どうやって教える?
チャレンジ中に困っている様子があったら、
「やりたいんだねー」
「もうちょっとなんだねー」
と気持ちを言葉にしてあげます。
そして、
「手伝ってほしいときは“やって”って言うんだよ」
と伝えていきます。
ここでおすすめなのが、
ジェスチャーを決めてあげること。
例えば、
・肩を手でポンポンする
親が毎回同じ動きをしながら、
言葉にして、そして手伝ってあげる。
この流れを何度も見せてあげるんです。
すると、
「困った → この動き → やってと言う → 手伝ってもらえる」
という流れが、子どもの中でつながっていきます。
最初は言葉が出なくても大丈夫。
ジェスチャーだけでもいい。
それはもう立派な“伝える”です。
親子だけの共通サインとして成立すれば、
発語になる前から使えるようになります。
やがて、
「てってー」
「やってー」
と、言葉がのってきます。
「自分で言える」が増えると
子どもが「てつだって」と言えるようになると、
・チャレンジを途中で投げ出さなくなる
・癇癪が減る
・大人の先回りが減る
・成功体験が増える
ママのストレスも減ります。
そして何より、
子どもは「困ったら伝えればいい」と知ります。
これは将来、人に助けを求められる力にもつながります。
名詞が言えている=気持ちも言えている、ではありません。
気持ちの出口をひとつ、用意してあげる。
その第一歩が「てつだって」。
今日から少しだけ、
親子だけの“伝わるサイン”を作ってみませんか?
あり先生

