「走らない!」より伝わる。保育士が実践する“伝わる声かけ”

こんにちは。
OYAKO CAFE MINIのあり先生です
夫婦で親子カフェを運営しながら、保育園でも現場に立っている「保育士ママ」です。

子育てをしていると、「歩いてねー!」
と言ったのに、子どもはそのまま走っていく。
そんな場面、ありますよね。

つい、「だから走らないでって言ったでしょ!」と言いたくなることもあります。

でも実は、小さい子どもにとって、“歩いて”という言葉そのものが、まだ曖昧な場合があります。

子どもは、“走っている自覚”がないことがある

大人から見ると完全に走っている状態でも、小さい子どもの中では、「自分の足で前に進んでいる=歩いている」感覚だったりすることがあります。

だから、いきなり「歩いて!」だけ伝えても、子どもの中では、
「え?歩いてるよ?」になっていることがあるんです。

まずは“今の状態”を伝えてあげる

そんなとき、保育の現場で意識しているのが、
まず「今どうなっているか」を言葉にしてあげることです。

例えば、
「それ走ってるよー」
「ママおいていってるよ」
と、“現在の状態”をまず伝える。

その上で、
「歩こうね」
「ゆっくり行こうね」
「いっしょに行こうね」
と、次の行動を具体的に伝える。

すると、こどもは「今の状態」を理解し、
「次にする行動」へ移ることができるようになります。

「ダメ!」より、“どうすればいいか”を伝える

小さい子どもは、「やめて」だけでは、“じゃあ次にどうするのか”が分からないことがあります。

だから、「走らない!」より、「歩こうね」
「押さない!」より、「順番で行こうね」

というように、“してほしい行動”を具体的に伝えることが大切です。

“伝え方”もとても大事

そしてもうひとつ、実際に子どもへ伝えるときに大切だと感じているのが、伝える姿勢です。

例えば、離れた場所から、
「歩いてー!」
「押さないよー!」
と声だけを飛ばしても、遊びに夢中の子どもには、届きません。

そんなときは少し手間ですが、

  • しゃがむ
  • 目線を合わせる
  • 手を握る
  • 落ち着いた声で伝える

これを意識すると、伝わりやすくなります。

子どもは、“言葉だけ”ではなく、表情や空気感、安心感も一緒に受け取っています。
だからこそ、目線と体温を感じる距離で伝えることって、とても大切なんです。

普段の積み重ねが、“本当に危ない場面”で活きる

この“普段の落ち着いた声かけ”には、もうひとつ大きなメリットがあると思っています。
それは、本当に危険な場面での言葉がしっかり届くようになること。

・道路への飛び出し
・手が出そうになったとき
・人混みに走っていってしまうとき

そういう場面では、
「止まって!」
「危ない!」
「走らない!」
と、強く止めなければいけません。

普段から、毎日ずっと大きな声で注意され続けていると、
子どもにとっては“いつもの声”になってしまいまが、
普段、落ち着いて注意を伝えていれば、本当に危険な場面での強い言葉が、
「いつもと違う」
「今は本当に止まる場面なんだ」
と伝わりやすくなります。

最後に

子どもに何かを伝えるとき、
つい、「ダメ!」「やめて!」が先に出てしまう日、ありますよね。

でも、まずは“今の状態”を伝えて、
次に“どうしてほしいか”を具体的に伝える。
そして、できれば目線を合わせて、落ち着いて伝える。

その積み重ねが、子どもの理解や、行動の切り替えにつながっていくように思います。
怒鳴らなくても、伝えることはできる。でも、必要なときにはしっかり止める。

そのバランスを大切にしていきたいですね。