お下品ワードの洗礼!どう対処する??

「うんこ!」「しっこ!」……。 お友だち同士で言い合って爆笑したり、時には大人や先生に向かってドヤ顔で放たれたり。

特に男の子のご家庭では、一度は通る「お下品ワード」の洗礼。ママとしては「外で言わないで!」「恥ずかしい!」と頭を抱えてしまいますよね。

今日は、なぜ子どもがこの言葉に魅了されるのかという**「正体」と、園の現場でも実践している「大人をナメさせず、かつ心に響く伝え方」**をお話しします。


1. なぜ子どもは「うんこ・しっこ」が大好き?

そもそも、なぜ子どもたちはこの言葉を連呼するのでしょうか?

【なぜ使うのか?】

  • 音の響きが面白い(音響学的魅力): 「うんこ」の「ん」や「こ」といった音の響きは、子どもにとって発音しやすく、耳に残るコミカルな響きを持っています。
  • 「タブー」を破るスリル: 排泄はプライベートなもの。それをあえて口に出すことで「いけないことを言っている」というドキドキ感を楽しんでいます。
  • 大人のリアクションが最大のご褒美: 怒られたり、笑われたり。大人が「何言ってるの!」と大きな反応を返すことで、子どもは「この言葉には人を動かすパワーがある!」と勘違いし、面白がって繰り返します。

2. 園でも実践!「静かなトーン」で向き合う魔法

この言葉を止めさせたいとき、一番やってはいけないのが「声を荒らげて怒ること」や「冗談っぽく笑うこと」です。

私が園で実践しているのは、以下のステップです。

① まずは「目」を合わせる

騒いでいる手を止め、落ち着いたトーンで「先生(ママ)の顔を見て」と言い、こちらをじっと見させます。物理的に目線を合わせることで、遊びのモードから「お話しモード」に切り替えます。

② 表情で「悲しい」を伝える

怒るのではなく、「暗く、嫌な気持ち」が伝わるような無表情、あるいは悲しい表情を見せます。「その言葉を聞いても、先生はちっとも楽しくないよ」ということを全身で表現します。

③ 質問を投げかけ、考えさせる

「それはお友だちに言っていい言葉かな?」「今、その言葉を使っていい時なのかな?」と、静かに語りかけます。 正解を教え込むのではなく、**「自分で気づかせる」**ことが大切です。


3. 「一度でやめさせよう」と思わなくていい

この「うんこしっこ問題」は、一度の注意で魔法のように消えるものではありません。場面ごとに、何度も何度も、同じトーンで言い聞かせることが必要です。

これを繰り返すことで、子どもは単に「言葉を禁止される」のではなく、以下のことを学んでいきます。

  • 自分が発した言葉には、意味と責任があること。
  • 言葉が**相手に与える印象(不快感)**があること。
  • 相手の表情を読み、「今は何をすべき時か」という空気を察する力

実はこれ、社会性や「共感力」を育てる立派なトレーニングなんです。


まとめ

私も20年以上のキャリアの中で、数え切れないほどの「うんこマン」たちと対峙してきました(笑)。

最初は「面白い!」だけで言っていた子も、大人が真剣に、かつ静かに「それは嫌な気持ちになるよ」と伝え続けると、ある時ハッと気づく瞬間がきます。

「あ、この言葉を使ってもママは笑ってくれないし、悲しそうな顔をするんだな」

そう理解したとき、子どもは一段階お兄さんに成長します。 焦らず、どっしりと。お子さんの「言葉の成長」を、粘り強く見守ってあげましょう!

あり先生